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人との繋がりを通して、現代の課題にアプローチする

  • 国際交流学科

林 薫 Kaoru Hayashi

聖心女子大学を志望した理由は2つあります。1つは、大学紹介パンフレットを読んだ際に、先生と学生との距離が近く、いつでも相談できる環境に魅力を感じました。もうひとつは、高校生のときに参加したフィリピンでの体験学習を通して、子どもの貧困などの社会問題への関心が高まり、聖心なら、グローバルで実践的な学びが得られると思いました。

先輩方に刺激を受けて、学ぶ意欲が高まった

基礎課程演習は、「世界の街の物語―場所の過去?現在?未来とグローカルー」という授業を履修しました。担当教授は、聖心で教鞭を取られる前に、ユネスコで長く働いていらした方で、その豊かな国際経験を伺うなかで、国際社会の問題解決に貢献することへの興味がより一層高まりました。また、授業では、調べ学習の仕方や発表方法、レポートの書き方などについて、丁寧に教えていただき、その後の学びの基礎となりました。

もうひとつ印象に残っている授業が、「国際問題特殊講義」です。 この授業は同級生だけでなく他学年の学生も履修しており、先輩方が積極的に議論を交わす姿や、国際情勢?社会問題に対する意識の高さに、とても刺激を受け、「自分もそうなりたい」と強く思うようになりました。授業では、学生が毎週、新聞の国際面の記事から興味のあるものを持ち寄って発表し、それについてディスカッションを行いました。先輩の発表で特に印象に残っているのは、「アボカド」についての問題提起です。私たちの日常でよく食されている野菜が、栽培のための過剰な水の使用による水資源の枯渇や、農地からの強奪など、環境問題や犯罪につながる社会問題になっていることを知り、自分の日常に国際問題が潜んでいることを実感しました。同時に、野菜など購入の際に産地を確認することも社会問題を考える第一歩になるのだと気づき、驚きとともに学問の面白さを感じました。

学科を選ぶときには、国際交流学科と史学科で迷いましたが、環境問題や経済、政治など多角的な視点から社会問題についての学びを深めたいと思い、国際交流学科を選択しました。また、国際交流学科では海外でのフィールドワークを通して学ぶ授業があることも志望した理由です。

体験が、知識を生きた知恵に変える

学科では英語でディスカッションや発表する機会がたくさんあります。2年次の「Global Communication in English」や必修の「グローバル社会概論」では、自己分析の発表や、議論を重ね、英語レポートの作成などを通じて、自分の考えを整理し、的確に伝える力を養いました。英語力については、当初は深い内容を英語で表現することに苦労しましたが、「まずは単語だけでも伝えよう」と意識を変えたことでハードルが下がり、前向きに学修に取り組めるようになりました。

同じく2年次に受けた「Project Planning for International Cooperation」の授業では、春休みに実施されたカンボジアのスタディーツアーに向け、準備をふくめ、自律的に学習テーマを設定するなど、すべて学生主体で企画を立てました。
アンコール遺跡が東南アジア最大規模の遺跡群であることや、日本が長年にわたり修復作業に技術協力していることなど、事前に学習を重ねて現地に赴きましたが、実際に目にした歴史の重みに圧倒され、資料を通して得た知識が、一瞬にして生きた「実感」として胸に迫ってくるのを感じました。現地では見学だけでなく、アプサラ機構(アンコール地域遺跡整備機構)や、在カンボジア日本大使館などからもお話を伺うことで、知識が体感をともなって膨らむと同時に視野が広がり、さまざまな角度から物事を学ぶことの楽しさを実感することが出来ました。

また、同じ年に、大学生が欧州連合(EU)加盟国の代表に扮し、理事会での議論を体験する「模擬EU」が開かれることを知り、聖心女子大学代表の1人として参加しました。気候変動をめぐる議題で、自分は議長国であるスペインを担当し、本番に向けて何度も会議を重ねるとともに、スペインの知識を得るだけでなく、議長国としての立ち回り方やマネジメントを学びました。EU加盟国27か国に分かれてディスカッションし、発表したなかで、優秀発表した4人のなかに選んでいただき、翌年ヨーロッパへの研修という副賞もいただきました。

大学での経験が、これから生きるうえでの指針

学科では、国際政治学ゼミに所属し、国際安全保障論の側面から沖縄の問題や、国際政治のリアリズムやリベラリズムといった理論などを学んでいます。このゼミは、学生が主体となって活動するところが特徴だと思います。3年次には、ゼミのインスタグラムを立ち上げ、学生の視点で国際問題に関する話題を取り上げています。その際、誰が何を発信するのか、掲載する内容を相談しながら役割分担するなど、チームワークの大切さに改めて気づくと同時に、メンバー同士の絆を育むことが出来ました。

また、大学での4年間は、興味あることにはすべてチャレンジすると決め、聖心祭実行委員や、聖歌隊、フランス語サークルをはじめ環境問題や難民問題を考えるSHRETというサークルなど、多方面の活動に参加しています。SHRETでは、定期的に入管管理局に出向き、収容されている方に面会してお話を伺いました。実際にお話を伺うことで、学科の難民移民論などの授業を通して学んだ、日本における難民申請の難しさや、難民と移民との違いなどを肌で感じることができ、あらためて生きた知識として深く理解することができました。同時に、伺った話を一時的な経験で終わらせず、自分たちに何ができるかを継続して考えていくことの大切さを痛感しています。

大学でさまざまな経験をしてきたことが、これからを生きていくうえでの大きな指針になると確信しています。卒業後も、問題意識を持ちながら、社会課題と向き合っていきたいと思います。

また、沖縄でのゼミ合宿では、日本の防衛力強化を推進する立場の航空自衛隊と、沖縄基地問題を市民の立場から考える新聞記者の方にお話を伺い、異なる立場の方からお話を聞くことで、問題点を客観的に整理することが出来、一方の考え方からだけでは、自分が発信者となった場合に、人に対して説得力と信頼を得ることが難しいということを実感しました。
  • 国際交流学科
林 薫 Kaoru Hayashi

※所属?肩書きを含む記事内容は、インタビュー時(2025年)のものです。

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